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2022/08/16 10:35


前回のコラムでは「王様のアイディア」を象徴する看板商品(と僕が勝手に思っているモノ)を10点セレクトしてみたが、今回は看板商品でも定番でもなかったが、個人的に「なんだこりゃ?」という印象があまりに強くて、いまだに忘れたくても(?)忘れられない奇妙な商品をピックアップしてみたい。

 

往時の「王様のアイディア」は、便利な実用品からワケのわからない非実用品まで、多彩なジャンルのモノが大量に集積したカオスのような空間だった。本当に機能的でちゃんとした(?)アイディア商品もたくさん売られていたのだが、子ども時代の記憶に強く刻み込まれているのは、やはり「ワケのわからない非実用品」の方が圧倒的に多い。

 

ともあれ、以下のヘンテコ商品の数々を眺めつつ、あの頃の僕らが「王様のアイディア」に行くたびに感じた不思議な「めまい」のような感覚を、少しでも追体験していただければと思う。

  

 

「スネークペン」


この商品は僕にとって「積年の謎」。初めて「王様のアイディア」目黒店に行ったときに目にした。妙にペン軸が長いボールペンなのだが、「クネクネ曲がるゴム製のペン軸が腕に巻きつく!」といった内容の宣伝文句が商品解説パネルに書かれており、ペンに巻きつかれてビックリしている少年のイラストが添えられていた。クネクネしたペン軸が生きもののように手首に巻きつくのだろうか? だとしたら、どういう仕掛けになっていたのか? 今でも「買っておけばよかった!」と後悔しているが、買っていたらガッカリさせられていたような気もする。当時の「王様のアイディア」に通っていた同世代の人に会うたびに尋ねてみるが、今のところこの商品を覚えている人には出会えていない。



1977年のカタログ本に掲載されている「コブラ」。 おそらく同じ商品なのだと思う。 僕が目にしたのはこれより数年前だったが、そのときは確かに「スネークペン」という商品名だった。

 

 

「コインセレクター」


これは実際に僕が「王様のアイディア」で買ってもらって、非常にお気に入りだった「仕掛け貯金箱」。入れたコインがらせん状の滑り台を滑り降りて、10円玉は10円のコーナーに、100円玉は100円のコーナーに、それぞれの金額ごとに仕分けされて貯まっていく。大ヒットした「仕掛け貯金箱」の傑作「パックマン」同様、トミーの「JeJe」ブランドが販売していた。



手持ちのカタログには後期のディズニーバージョンの写真しか掲載されていないが、 オリジナルは無地のグリーンとイエローの2色で販売されていた。

 

 

「ドラキュラバンク」


棺桶の上にコインを置くと、不気味な青白い手が伸びてきてつかみ取っていく。「王様のアイディア」だけでなく、通信販売や観光地の売店などでも売られたホラー系「仕掛け貯金箱」。同様の商品を多数のメーカーが出していて、プラモデルなどにもなっていた。





「月の石」


これもかなり長い間「王様のアイディア」で売られ続けたロングセラー。子ども時代は大阪万博の「月の石」を模しただけのオブジェだと思っていたが、実は「月の石」は「付きの石」にひっかけたダジャレ。「火が付く石」という意味だったらしい。つまり、この石でマッチをこすると点火するのである。一種の喫煙グッズだったのだ。





「ミニカーライター」


喫煙の害が広く認知された現在からすると隔世の感があるが、当時の雑貨市場ではオシャレな灰皿やライターなどが大きな位置を占めていた。「王様のアイディア」にもやたらと凝った仕掛けのライターなどが多数売られていた。あまりに凝り過ぎていて、子ども心に「使いにくいんじゃないのかなぁ?」と思いながら眺めていたのを覚えている。





「ボールクロックキット」


80年代初頭の「王様のアイディア」が大プッシュしていた商品。当時は多くの店舗の入り口あたりに大々的にディスプレイされていた記憶がある。レールの上をボールが転がって時を示す大掛かりな時計だ。この種の玩具は、映画『家族ゲーム』に登場したバンダイの「スペースワープ」(これは時計じゃなくて、ただのオブジェだったが)をきっかけに一瞬だけブームになった。





「ダイナビー」


「ブルワーカー」と並んで、マンガの通販広告でもおなじみだったトレーニングツール。プラスチックのボールを握って手首のスナップを効かせながら動かすと(練習が必要)、内部のローラーがブ~ンとうなりをあげながら高速回転をはじめる。それに従って徐々にボールが重くなっていく……というもの。小学生時代、友達が持っていてよく遊ばせてもらったが、手のなかで生き物のようにグリグリと動くボールの感覚が本当に不思議だった。



本家「ダイナビー」の販売は終了しているようだが、 「リストボール」「パワーボール」などの名で現在も類似品が販売されている。


  

「ソーラーパワー」


太陽電池を搭載し、室内の照明の光をエネルギーにして動く金属製のオブジェ。これに限らず、当時の「王様のアイディア」には針金で作ったようなオブジェやモビールがやたらと充実していた記憶がある。多くの店舗で、かなりのスペースを使ってズラリと展示していたと思うが、それほど売れ筋の商品だったのだろうか? あるいは経営者の趣味だったのか?





「花のかんづめ」


缶のフタをあけてしばらくするとサボテンやオジギソウが生えてくる……というもの。発売された当初はかなり話題になって、バレンタインやホワイトデーのギフトとして瞬間的にヒットした記憶がある。あっというまに下火になってしまったが、同種の商品は現在も売られているらしい。





ESPカード」


ユリ・ゲラー世代の僕らには説明不要の超能力訓練用カード。僕もそうだったが、買わずに「画用紙で自作した」という人も多いだろう。こうした怪しげなオカルトグッズの数々も、昭和時代の「王様のアイディア」には欠かせないアイテムだった。手を乗せるだけで集中力、そして超能力(!)までもが高まるという「バイオフィードバック」、催眠術訓練ツール「ピプの板」、オーラが見える「オーラメガネ」……。どれも雑誌の通販広告でおなじみの商品だったが、「王様のアイディア」に行けば実物が見られるのがうれしかった。





さて、令和に復活した「王様のアイディア」サイト内でも、様々なジャンルの多種多様なモノが販売されている。前回のコラムで紹介した昭和の時代の「懐かし商品」のほかにも、「カオマル」や「スピンコマ」などの謎玩具、かつての「スパイシックス」を彷彿させる「PocketTool2.0」などなど、オールドファンの僕も「うわ、あの頃の『王様のアイディア』っぽい!」と思ってしまう令和の新商品が続々と登場しているようだ。この調子でまた便利なモノからヘンなモノまで、玉石混交の商品ラインナップをどんどん拡大していってほしい。そして近い将来、再び「不思議な博物館」のような、眺めているだけで頭がクラクラするような実店舗をオープンしてほしい!……と思う次第である。

 


「カオマル」


グニグニと握るとさまざまに表情が変わる「顔」のおもちゃ。なんだかよくわからない謎玩具だが、一度手にするといつまでもグニグニしていたくなる魅力がある。



カオマル ¥2,750  BUY

 

 

「スピン コマ」


回すと「!」マークが浮かびあがってくるコマ。かつての「王様のアイディア」にも、一度回すと何時間も回り続ける「ミラ・クル」とか、宙に浮いて回転しているように見えるコマなど、ヘンテコなコマが売られていた。



スピン コマ ¥990  BUY

 

 

PockeTool 2.0


こういう折り畳み式の携帯用「七つ道具」セットみたいなものは「王様のアイディア」の定番商品だった。双眼鏡とか方位磁石、鏡などがセットになった「スパイシックス」という商品があったが、この「PocketTool2.0」は「七つ道具」ならぬ30種のツールを格納。



PockeTool 2.0 ¥5,000  BUY