2022/07/06 17:03
わたしがこの「怠け者専用メガネ」を推すのには、人生初の出来事があったからだ。
ちょっと前置きが長くなるが、最後までお付き合い頂きたい。
去年の暮れに、私は人生で初めて身体にメスを入れた。そう、手術を経験したのだ。
最近家族からイビキがひどいとクレームがあり、耳鼻科で診てもらったところ“鼻中隔湾曲症”という鼻の症状で、要するに生まれつき鼻が曲がっているそうだ。
(自覚症状が無いのは、見た目は曲がっていないからだ)
鼻から呼吸をほぼしていなかったようで、睡眠時の口だけ呼吸がいびきの原因のひとつになっていたようだ。
“鼻中隔湾曲症”を治すには手術で鼻の軟骨を切除するしかないようで、人生初の手術と入院を経験するに至ったのだった。
手術はもちろん、入院も経験したことがない私は(健康に産んでくれたお母さんありがとう!)、初めての経験のための準備をはじめる。
なんせ鼻だけの手術だというのに、4泊5日も入院しなければならないのだ(鼻の粘膜は縫合が出来ないためこれくらいの入院が必要らしい)。
いきなり長期入院という、入院初心者にはハードルが高すぎて何を用意すれば良いのかさっぱりだ。とりあえずベッドに寝ている時間が長いのは想像できた。
そこでやっと出てくるのが「怠け者専用メガネ」。
長期入院生活こそ、このアイテムをレビューするのに最適な環境だろう。
私以上に最適な「怠け者専用メガネ」の被験者はきっとこの世に存在しない。
と、前段が長くなってしまったが、さっそく「怠け者専用メガネ」のレビューに移るとしよう。
■コレ、意外と重いぞ。
第一感の掛け心地はこれだった。それもそのはず。メガネ部分にガラス製のミラーが直角に2枚、左右で4枚格納されている。
この直角に合わさったミラーの屈折で、90度違う世界が見える仕組みになっている。しかし、実際に寝転んでみると重さはさほど感じないから不思議だ。
「怠け者専用メガネ」
寝転んで掛けると重さを気にせず快適にフィットした。
■画角は狭いが慣れるとイイ感じ
早速術後の鼻をいたわりながら、怠け者専用メガネを試してみる。
普段寝ている、リラックスした状態で正面が見える。画角は狭いが確かに便利だ。
看護師さんに見られたらかなりおかしい人に思われるが、こちらは大いにマジメだ。
仕事用に持ち込んだPCを視野に収まるように設置してみる。ベッドに備え付けのトレイがちょうどいい塩梅だ。
PCとの距離感。YouTubeなどの動画を見るのに快適だ!
ちなみにキーボードを叩ける位置(お腹あたり)に置いても画面は見えるが、寝ながらのタイピングは疲れるからお勧めしない。あくまで娯楽用のメガネなのである。
■見え方には慣れが必要
双眼鏡を覗いたことがある人はわかると思うが、左右の映像が完全に分断して見えるので、普段の見える映像に比べると多少の違和感がある。
これも慣れてくると問題ないが、ゲームなど画面がチラチラする映像は疲れてしまうだろう。本や映画などのんびり楽しむには最適だ。
怠け者専用メガネから見える景色(片側)
■メガネの上から装着可能
眼鏡のデザインにもよるが、フレームがさほど大きくないものなら怠け者専用メガネを上から掛けられる。目が悪い人にも親切な「怠け者」である。
5日間、寝ているとき以外は、ほぼ怠け者専用メガネをかけて過ごした。おかげですっかり韓流ドラマにはまり、看護師さんの冷たい視線にも慣れ、すっかり怠け者なった。
昔のアイディアグッズは素晴らしい。寝たきりの状態でエンタメを愉したいと、開発者はシンプルな欲求をカタチにしたのだ。
今回は実体験に基づいてレビューをしたが、バイヤーとして自分が体験して感動したものを今後も皆さんへお届けしていきたい。
未だ見ぬ感動体験を求めて、チーフバイヤー桃原の商品探しの旅は続く。。。
おわり
追伸:病院の窓から夕陽に浮かぶ富士山がとても綺麗だった。コロナで面会が出来ないのでちょっとおセンチになりました( ;∀;)