2022/07/06 13:45
僕が大好きな雑貨で、「動くうさ耳帽子」というものがあります。(それが正式名称ではないと思いますが。)
フカフカの毛のうさぎの帽子に顔が書いてあり、耳が横に長く2本垂れ下がっています。さらに、長い腕が帽子の両端から2つだらんと伸びていて、その肉球部分をプニプニ指でつまむと耳がぴょんぴょん上に跳ね上がります。腕の部分にエアポンプが入っていて、昔からよくあるエアポンプつまむと飛びはねるカエルのおもちゃのような原理で、耳がぴょんと跳ね上がる単純な機構です。これがすごくかわいいんです。
これがインフルエンサーのモデルの女の子達のSNS動画などで紹介されて、日本でも流行りました。そして僕はこの商品の面白さに大いに嫉妬しました。
こんな単純な機構でかわいくて、作ろうと思えば作れたかもしれないものが世界で大ヒットしたら、羨ましいですよね。
ただ、この嫉妬はお門違いです。
この商品が売れた勝因は、面白さ以上に、「たくさん作って広く売ったから」というところにあります。歴史上、似た商品が実は誰にも気づかれていないところでたくさんあったかもしれません。そんな中、この商品は最初に仕掛けようと思った人が勝負したのです。
会社の規模や資金にもよりますが、これは大きく勝負しようと思えた時点で、そのアイディアはすでに勝っています。
成功するアイディアは、最初から資金を投入してたくさん作ることに疑問すら感じないことがあります。小さい話ですが、僕も自社で量産するカードゲームは、1000個作れば1000個売れ、300個作れば300個で販売が止まります。なんだか間抜けなことを言っているようですが、最初から自分は、その商品に何個売れる実力があるのかを感づいていて、その数を発注しているのです。
実行に移したいアイディアの判断基準として、なかなか行動できずにためらっているものは、勝負できないと自分ですでに気づいているのです。逆に言うと、アホみたいに「お金がかかるけど、とにかく深く考えずに行ってみよう」と思えるものは、成功確率が高いと思います。
◆この原稿は、ボイスメディアVoicyの音声配信番組、「高橋晋平の1日1アイデア」を参考に原稿化されたものです。
Voicy 高橋晋平の1日1アイデア:https://voicy.jp/channel/1883
高橋晋平Twitter:https://twitter.com/simpeiidea
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