2022/07/06 11:00
小学生の頃、「クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!」というテレビ番組が好きでした。
商売という切り口で、いろいろなクイズが出される番組です。
「ミリオンスロット」という得点を決めるルーレットがあったり、その中に横取り40万という他プレイヤーから点数を奪うものがあったりして、それだけでワクワクしたし、その公認グッズであるボードゲームも持っていました。
プロデューサーであった日本テレビの五味一男さんという方はすごく有名な方で、
「マジカル頭脳パワー!!」や「エンタの神様」などたくさんのヒット商品を作られました。ご著書の「ヒット率99%の超理論」という本もすごく参考になるので読んでほしいです。
僕は10年以上前、五味さんに1度だけお会いしたことがあります。そのとき、「自分が小学生のときにSHOW by ショーバイ!!をなぜあそこまで好きだったのか、今でも言葉で説明できない」という話を伝えました。そうしたら五味さんは「番組の全体のキラキラ感かもしれないですね」と仰いました。
テレビ番組には、キラキラしたものが他にもたくさんあるし、「そうなのかな」ぐらいでそのときのお話は終わったのですが、今改めて考えてみると、商売というテーマは究極にキラキラしているのだと思います。この世は商売でできていて、その中で子供は自由に買い物ができるわけでもないし、ましてや商売ができるわけでもありません。商売の世界とは、子供心にも憧れる世界だったのでしょう。
考えてみると「商売」とはこの世を包括するフォーマットです。面白いネタは「商売」という器に何でも放り込めます。それで面白いクイズをどんどん作り、きらびやかなセットや雰囲気の中で盛り上げるというフォーマット。どれだけ秀逸だったのかがようやく少しわかりました。
フォーマット作りって、ラクそうで、難しいですよね。
例えばTwitterやInstagramで、自分のアカウントのテーマ、つまりフォーマットを決めて投稿を続ける場合がありますよね。こういうやり方は続けることが楽だし、人気が出ると見ている人をずっと楽しませることができますが、下手をすると同じフォーマットが続くことで飽きられてしまう場合もあります。
それで言うと、「クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!」も、「商売」というテーマは崩さずに、少しずつフォーマットをリニューアルしながら番組を長く続けていたのだと思います。自分が世界観を作れるテーマと、常に微修正をしながらの継続が、人気コンテンツの作り方のコツなのかなと思います。
◆この原稿は、ボイスメディアVoicyの音声配信番組、「高橋晋平の1日1アイデア」を参考に原稿化されたものです。
Voicy 高橋晋平の1日1アイデア:https://voicy.jp/channel/1883
高橋晋平Twitter:https://twitter.com/simpeiidea
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