2022/07/04 13:12
数年前、オンライン英会話を使って英語の勉強をしていたことがあります。
僕が使っていたサービスは月額制で、フィリピン在住の講師の方々と、1回30分の授業を好きなだけ予約して受けられるというものでした。
様々なアイディアが詰まったサービスだなあと感心しました。
まず、月額が数千円と、とても安かったこと。
現地の主婦や学生の方などが、おそらくアルバイト代くらいの低めの仕事料で、空き時間に英語が下手な日本人とおしゃべりをする程度だったため、受講者も安い金額でサービスを利用できたのでしょう。そして、その単なるおしゃべりが、むしろ教材を用いた授業よりリアルな英会話だったため、英語で話すことに慣れていく実感がありました。中高生の頃、英語はテキストに沿って単語や構文を学んでいましたが、結局そのような学習で、英語圏の人と話せるようにはなかなかなりませんよね。急に画面に現れた海外の方と一生懸命雑談をする、というのが、活きた学びであると感じました。
そして、さらにそれよりもすごいなと思った仕掛けがありました。おしゃべりをするフィリピンの女性の方々のプロフィールを見て予約をするのですが、その中に写真がとてもかわいい子が1人いたのです。
毎日、どの人と話すかを選んで、空き時間を見て予約して話していたのですが、せっかくなので、その写真がかわいい子と話してみたいなと思っていました。でも、その子はずっと予約が一杯なんです。
そこで、早朝なら空いているかと思い、ある日朝6時に起きてその子との会話を予約しようとしましたが、埋まっていました。
ますます話したくなり、次の日朝5時に起き、ようやく話すことができました。
この話、結果的に僕を朝5時に起こして、英会話の練習をさせていますよね。
英語が好きではなかった僕に、そこまでの行動させたことはすごいなと思いました。
結局、利用者の不純な動機に訴えかける商品やサービスは強いです。人は「この商品いいよね」「このアイディアいいよね」と思っても、なかなかお金を払うまでに至りませんよね。お金を払う動機なんて、だいたい不純です。そういうものが、人を動かし、世界を変えるのだと思います。
◆この原稿は、ボイスメディアVoicyの音声配信番組、「高橋晋平の1日1アイデア」を参考に原稿化されたものです。
Voicy 高橋晋平の1日1アイデア:https://voicy.jp/channel/1883
高橋晋平Twitter:https://twitter.com/simpeiidea
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