いつもご覧いただきましてありがとうございます！

毎週水曜日のお楽しみ、”今週のショートショート”のコーナーです。

今週も、たくさんの作品の中から厳選した一作をご紹介いたします！

このコーナーでは、王様のアイディアにて発売中の「ショートショートnote」で生み出されたランダムなお題に対して投稿された作品をご紹介いたします。

第6回目のお題は「ぴえん」×「充電」です。

うーん、これまでのお題の中でも最難関ではないでしょうか・・・

ではさっそく今週のショートショートをご紹介しましょう。

ぴえん充電

青島ロジ

学会で留守にすることが多くなったＮ博士は幼稚園に通う息子のショウタ君の相手をさせるためにボクを作ったのだけど、そのいちばんの課題がバッテリーだった。いざというときに電池切れなんてことにならないように、ボクには自動充電の機構が必須だった。

そこでＮ博士が開発したのが、泣き声を電気に変換する仕組みだ。ボクが必要とされるのはショウタ君が困ったりさみしがったりしているときだから、これはとても理にかなっていた。実際にショウタ君は泣いてばかりで、ボクは常に満充電の状態だった。

だけど、ショウタ君が小学生になるとボクの出番はなくなった。一緒に遊ぶ友だちができ、ショウタ君自身もいつのまにか強い男の子になっていた。充電の機会を失ったボクは、とうとうバッテリーの電気をすべて使い切って完全に停止した。ボクの役目は終了したのだ。

――と、カラダのどこかでかすかにピピピと音がして、充電が始まった。

視界が戻ると、目の前でショウタ君がボクの肩をつかんで泣いていた。

青島さま、すばらしい作品をありがとうございます。

難しいお題を見事な少年とロボットの物語に昇華していただきました！

青島さんの作品はnoteでもご覧いただけます。

たくさんの作品が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

みなさまもショートショートnoteで作品作りにチャレンジしてみませんか！？

今週のショートショートは、たらはかにさんが運営されている企画【毎週ショートショートnote】に投稿された作品からピックアップしてお送りしております。

毎週のお題はこちらで募集していますので、みなさまもぜひ作品をご投稿ください！

それではまた来週お会いしましょう。