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2022/07/01 16:36



王様のアイディアの大人気商品、ドリンキング・バード。

水飲み鳥・平和鳥とも呼ばれ、昔から愛され続けている定番のアイディア商品です。


ドリンキング・バードの誕生は1940年代のアメリカにまでさかのぼり、その後世界中に広がっていきました。

いろいろな映画やアニメーションにも登場する人気者なので、実物は見たことがなくてもどこかで見かけたことがあるかたも多いのでは。




ドリンキング・バードは、ただただ鳥がゆっくりと水を飲み続ける、という商品。

もちろん何の役にもたちません。

そんな商品がこんなにも長い間世界中で愛されているのはなぜでしょう。

おそらく、このゆったりとした繰り返す動きが、見るものの気持ちを癒す効果があるからではないでしょうか。

そして、このデザインもなんともユーモラスですよね。




ちょっととぼけたような顔と、アイコンであるシルクハット。




そして、羽でできたしっぽ。

世界中でさまざまな水飲み鳥のバリエーションが販売されていますが、このあたりのディテールどれも共通なようです。

ところで、なぜドリンキング・バードは電池も使わずに動き続けるのか気になりませんか。

もしかしたら永久機関なのでは?と不思議に思う方も多いでしょう。

その仕組みは、実はかなりよく考えられたものなのです。

 


中に入っている液体は、塩化メチレンというもの。

この塩化メチレン、常温では液体ですが、体温程度の温度で沸騰する、という特徴があります。

実際にお尻の部分を握ってみると、内部の液体がコポコポと沸騰して、液体が頭のほうにのぼっていくのがわかります。


 


このように、頭のお尻に温度差が生じることで、温度と比例して内部の圧力に差が生まれ、それによって液体が上下を移動します。ドリンキング・バードは、この仕組みを利用して動いているのです。




まずフェルトでできた頭の部分に水をつけます。

すると・・・



フェルトに含まれた水が蒸発することで、気化熱によって熱が奪われて内部の温度が下がります。

すると・・・


 


頭の部分の圧力が下がり、お尻から頭へと液体が上がってきます。

すると・・・

頭の部分が重くなり、徐々に傾いてまた水を飲んでくれるのです。これを繰り返して、水を飲み続ける動きを繰り返します。

では、ドリンキング・バードは永久機関なのでしょうか。残念ながら答えはNOのようです。ひとつは、いずれはコップの水が蒸発してな

くなってしまうこと。ふたつめは、頭の水を蒸発させるために熱エネルギーが常に必要なこと。

ドリンキング・バードが世界中のエネルギー問題を解決、というわけにはいかないようですが、こんな機構をはじめに考えたひとは本当にすごいですね。

一説には、かの有名なアインシュタインも感心したという、このドリンキング・バード。

一家に一台、いかがでしょうか。